離婚前、離婚後の自己破産詳細!財産隠しは重罪

自己破産をするときに夫婦の離婚問題にもなっている場合、離婚前の自己破産がいいのか、それとも離婚後に自己破産したほうがいいのか?

今回は、自己破産で離婚する場合のメリットとデメリット、さらに罪にも問われかねない財産隠蔽について簡潔にご紹介します。

離婚前の自己破産

離婚の理由はともかく、離婚前に自己破産する場合には気を付けておきたいことがあります。それは・・・

財産の隠ぺいです!!

自己破産の管財事件で破産管財人(裁判官が選出した財産調査人のこと)が選ばれるような自己破産の場合、残っている資産を債権者に条件にあわせて分配する必要があります。

ところが、自己破産するけれども車やブランド品、その他、お金に換えられるもの(債権者に資産として渡せるもの)があり、自己破産をすると破産管財人のリストに掲載されて取られてしまうことを考え、予め自己破産前に妻や夫に財産分与として渡してしまった場合、その渡した時期によっては財産隠しの詐欺破産とみられる場合があります。

とくに「自己破産手続き申し立て直前」に財産の名義を当該自己破産者以外の人の名義に変更したりすると、詐欺破産を疑われる可能性が大変大きくなります。

また、破産管財人に提出する「財産リスト」に嘘の申告をした場合(本当はある財産なのに申告しないでおく)も詐欺破産罪に問われる可能性があります。

さらに、財産隠蔽をすると免責不許可自由に該当します。免責とは裁判所の審問官の聞き取りにより、借金の返済をしなくてよいと決定されることですが、財産の隠ぺいが発覚したりすると免責自体が却下されてしまい、自己破産ができなくなってしまいます。

さらに詳しくは>>債務整理のいろは

※詐欺破産罪に問われるのは、残った財産が整理されるのを防ぐため”故意、意図的”に財産隠しをした場合です。

※どのような場合に財産隠しになるのか? >>凄腕弁護士にいますぐ相談

ただし、一例として、自己破産をする2年前に財産の名義を妻や夫、または他人の名義にした場合は、「財産を隠すために行ったものではない」と、判断される場合があります。

従いまして、離婚前に自己破産をする場合には、自己破産申し立て直前での「特に現状手元にある財産の名義変更や売却」はしないようにしましょう。

こんな場合はどうなるの?

たとえば夫婦で会社を経営していて、夫が代表取締役、妻が役員の場合、夫が自己破産して離婚してから妻が自分の資金で一戸建てを購入した場合、その購入資金は財産隠しとみられる場合があるのかな?

そうだね、破産管財人はすべての財産の管理を任されているので、自己破産した夫と離婚してすぐに妻が一戸建てを購入したような場合には、財産隠蔽で得たお金で購入したのでは?と疑われる場合はあるよね。でも、妻がしっかり購入費の出元を管財人を通して裁判所に証明できれば問題ないよ。

>>>債務整理シミュレーターこちら

離婚後の自己破産でよくある養育費と慰謝料の支払い

もちろん離婚前の自己破産でも離婚後の自己破産でも問題になるケースだけど、特に子どもがいるような場合の養育費、自己破産者に問題(暴力や浮気、不倫)がある場合の離婚の場合、両方ともちゃんともらえるのかな?
まず抑えてきたいポイントは、自己破産をした場合でも養育費は免責にはならないんだ(免責:支払いを免除してもらうこと)。だから自己破産の理由がどんなことであれ養育費は請求できるし、自己破産者は支払いの義務を負うんだよ。

※ただし、自己破産者に支払う能力がない場合は物理的にもらえないケースも。

じゃぁさ~、離婚するんだから慰謝料も当然もらえるわよねっ?
そこが少し複雑で、離婚の慰謝料(離婚慰藉料)を免責される場合と支払い義務を負う場合の二つがあるんだ。

正確には「破産法第253条」で決められていて、

①故意に不貞(浮気や不倫)をして相手に著しいストレスを与えて離婚した

②DVなどの物理的暴力を与えた

※簡略的に書きました。

この場合は自己破産しても慰謝料をもらうことはできるんだ。それ以外の離婚理由の場合は免責になる場合が多いので、慰謝料をもらえないこともあるんだよ。

ただ離婚理由による免責は、法律に詳しくない人では判断がつかないので、弁護士や司法書士に相談してみるといいよ。

でも問題点がひとつ!浮気だ不倫って妻(夫)が叫んでも、それが悪意のあるものかどうかを判断したり、その証拠を揃えるには浮気探偵なども使って証拠を固めないといけないからすこし大変かもね。

わかった!でもさ~離婚して慰謝料をもらってたけど、その後相手が自己破産した場合には慰謝料の支払いはストップするのかな?もらえなくなる?

たとえ相手が妻で、それまで慰謝料を払ってもらっていても、自己破産をした場合には妻も債権者となるんだよ。

通常は裁判所から相手が自己破産の手続きを開始しましたよ~という通知と、妻でも債権届け出書がとどくから、変な話だけれど妻も債権者集会に参加して債権の取り立てに加わるようになる。

ただ債権者集会は開かれないことも多々あるので、その場合は裁判所に意見書を出してその後どうなるのかの判断を仰ぐことになるよ。

自己破産で財産隠し!詐欺破産罪の罰則

さて、最後に詐欺破産罪の罰則等をみていきたいと思います。

詐欺破産罪は非常に思い罰則、刑罰が定められており、詐欺破産を行ったものには、

・10年以下の懲役
・もしくは1,000万円以下の罰金

となっております。

注意しておきたいことは、自己破産者が故意に財産を隠すことを知っていて財産の名義変更を引き受けたり、またはその補助をしたものも罰せられます。

要するに自己破産者が自己破産の段階で有する者は債権者のものであり、著しく財産を減少させたりする行為は罪に該当するのは当然ではないでしょうか。

また、隠した財産が判明し場合には、破産管財人が財産の復活手続きを行い債権者に分配されます。